天候と頭痛 | 福岡市の脳神経外科「薬院河島脳神経外科クリニック」

天候と頭痛

病気

皆様こんにちは。福岡市中央区の薬院河島脳神経外科クリニック院長の河島です。本日は天候と頭痛についてお話ししたいと思います。

頭痛は本当に多い

頭痛を主訴に来院される患者様は多くいらっしゃいます。国民の4人に1人は頭痛を持っていると言われており、まさに「国民病」の感があります。特に当院では若年女性が多く受診されます。頭痛の多くは表面的な問題のことが多く、脳実質に異常を来している頻度は少ないです。ただし、中にはくも膜下出血や脳腫瘍など深刻な病気が隠れている事もあります。頭痛の程度がひどいと不安に駆られて病院に行きたくなる気持ちは理解できます。

頭痛の原因

頭蓋内に異常がない頭痛(一次性頭痛)は大雑把に緊張型頭痛と片頭痛に分けられます。緊張型頭痛はデスクワーク等で長時間同じ姿勢で首や肩に負担が生じることにより生じます。局所の血行障害・炎症が生じ、結果として神経痛となって現れます。鎮痛剤や筋肉の緊張をとるお薬で対処します。片頭痛はより複雑で正確な発症メカニズムは解明されていません。脳の神経と、頭蓋骨周囲の血管、自律神経等が関連して痛みを発生させていると考えられています。また、女性ホルモンとの関連性も指摘されており、片頭痛が女性に多い理由の一つになっています。

頭痛と天候

片頭痛は血管の壁が拡張することに関連していることから低気圧の際に具合が悪くなることがあります。悪天候や台風の際に頭痛で来院される患者様が増加する傾向にあります。また、頭痛ではないですが、くも膜下出血や脳梗塞などの脳血管障害も季節の変わり目や天候によって発症率が変わる傾向にあり注意が必要です。